わかりやすい経営コラム ~経営者の皆さまへ~
 

 part9「ドメインの決定(だれに?)」

ドメインを決定するための要素が3つあるというお話をしました。

「顧客(標的顧客)」customerwho⇒「だれに」

「機能(顧客機能)」functionwhat⇒「なにを」

「技術(独自技術)」technology(「資源(経営資源)」resource):how⇒「どのように」

 まずは、「だれに」について検討してみましょう。


 商品やサービスを消費するのはお客さんです。お客さんは「人」ですよね。「人」にはさまざまな属性がありそうです。さまざまな言葉で形容できそうですね。

 「パンがすきな人」

 「おかしがすきな人」

 「おんなの人」

 「わかい人」

 「東京に住んでいる人」…

 性別や年齢、地位、感情、趣味、地域、業種、業界などの属性を考えることで、ターゲットとなるお客さんを特定します。取り扱う商品やサービスにもよりますが、ターゲットとなるお客さんが不明確であったり、すべてのお客さんがターゲットであると「経営戦略」が具体化しにくくなってしまいます。

 「限界効用」とは、『財を1単位追加して消費することによる効用の増加分』です(Wikipedia「限界効用」)。「効用」とは「満足度」のことですね。この「限界効用」は人によってさまざまです。

 「加重限界効用」とは、『貨幣1単位で得られるある財の限界効用』です(Wikipedia「限界効用」)。「財に対してどのくらいのお金を支払ったのか」ということを考慮した「限界効用」です。つまり、「高いわりにはふつうだったな…」、「安いのにとてもおいしかった!」というようなことです。同じ「パンがすきな人」でも、「加重限界効用」は違いますよね。「お金がたくさんある人」でも、「高い」や「安い」の感覚さえ違うのではないでしょうか。

 いうまでもありませんが、「金銭感覚がマヒしている人」や「アタマがわるい人」のような、悪意を感じさせる形容はさけましょう(Wikipedia「企業の社会的責任」)。

 「パンがすきなわかいおんなの人」のように属性を組み合わせると細かく分類できそうですね。「だれがターゲットであるのか」ということを特定するとともに、「だれがターゲットではないのか」ということを明確にすることが重要だといわれています。

 もちろん、ターゲットは「なにを」や「どのように」によってかわってきますので、これらをあわせて検討することも大切ですね。

提携中小企業診断士 岩田 岳  





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